COLUMN 社長コラム

ツーバイ材(SPF)仕入れの裏側①

2021.10.01

ウッドショックによる木材の価格高騰は予想通り2021年末まで

沈静化することはありませんでしたが、

2022年のSPF価格は2020年の水準付近まで戻ることを予想しています。

中国の大手不動産会社恒大集団が債務危機に陥っていますが、

日本の大手不動産会社と同規模の中国の複数の不動産会社も債務比率が高く自転車操業

になっています。

中国政府が救済しない方針であれば淘汰が進み、不動産価格は下落して外材の価格も

一時的に下がると思われます。

中国は2010年初頭から誰も住まないゴーストタウンを建設している異常な状況です。

この異常事態が少しでも解消されれば、日本にも供給が回されると思われます。

 

2021年はSPFの調達に振り回された1年でした。。。。

どこにも外材が無い中、自力で調達しようとする過程で多くの事を経験しました。

SPFの価格が最も高騰した今年の6月にサプライヤーから連絡がありました。

「去年と同じ価格で調達できそうだ!」

早速写真が送られてきました。カナダの大手メーカーである「CANFOR」の文字が

記載されています。木材も綺麗です! しかもこんな大量に!!

第1期の在庫が切れる9月着工分以降もはなんとか価格据え置きでいけるかもしれない!!

と心が躍りました。

が、この渦中にそんなうまい話があるだろうかと疑問が湧いてきました。

サプライヤーにもっと接写した写真を送るようにお願いしました。

すると。。

何かいつもと違うな・・・。あっ!!( ゚Д゚)

どこが違うか分かるでしょうか?

「ECON」グレードと書いています。

このグレードは日本のツーバイフォー工法では使用が認められていません。

理由は「木材の強度が相当低い」からです。

日本のホームセンターにも安い価格で置いていることがあります。

中国では、SPFのグレードを気にせず建築に使用しているようなので、

サプライヤーとこのような齟齬が起きました。

また、木材不足でSPFの偽物が中国国内に流通しているとのことでした・・・

改めて中国は恐ろしい国だと思いましたね(-_-)

振出しに戻り、探し直してもらうことになりました。

もうどこにも無いかもしれない。。

国内に流通する去年の3倍の価格で仕入れるしかないのか(-_-)

憂鬱な1か月が始まりました。 つづく

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