COLUMN 社長コラム

壁内結露対策について
2019.05.12
前回 結露が住宅寿命に影響を及ぼすということを書きました。
具体的には壁内の結露水が木材に染み込み 腐食を起こし、断熱材にカビが生えることで 耐震性能が低下し、室内はカビにより不衛生な空気となってしまいます。結露対策を全くしなければ築10年前後でこのような状態になる可能性は十分あります。
築30年経過したときにはもはや手遅れです。
リフォームの際にクロスを剥がして石膏ボードを剥がしてみたら腐食とカビだらけです。
全面リフォームに1000万円かかります。
ここでいう「結露」というのは
窓が濡れる結露ではなく、壁内の結露のことを指しています。窓の結露は「表面結露」というもので「壁内結露」とは異なります。窓の断熱性能が低いと起こるものです。壁内結露は目視できません。
耐震性能を重視すると合板を貼らなければならないので、壁内結露の問題が発生します。
耐震性能と結露を住宅の性能だけで解決するには非常に高額な追加工事を行う必要がありますし、それによって絶対に結露が起きないというわけではありません。
今回は追加工事を行わずに、各家庭で取り組むことが可能な結露対策をご紹介します。
「結露対策6か条」
高断熱高気密住宅は日々の生活において、室内に湿気が籠もらないように常に気をつける必要があるということです。
そしてもう一つ結露対策があります。こちらは追加工事が必要となりますが、壁内結露の確率が大幅に下がります。
室内側に 適切な断熱材を使用し、防湿気密シートを施工する
当たり前のことですが、正確な施工をすることが非常に重要となります。気密シートにも色々なものがあります。価格が高いものは当然性能も高く、調湿機能まで付いたものもあります。気密シートの透湿抵抗はかなり高いので、壁内への湿気の侵入を防ぐことができます。それでも完全には侵入を防げないので、どのような仕様にしても、先程の「結露対策6か条」は木造の耐震住宅ではある程度は留意しておかなければなりません。(施工しない家より断然楽になります)
気密シートの施工は大工さんが行います。大工さんにはきちんと手間賃をお支払いします。これをケチると施工はいい加減になる可能性が高まります。