COLUMN 社長コラム
安い建売には必ず理由がある
2020.05.31
建売を買う際に気を付けないといけないことは
快適性とメンテナンスコストは どうなのか?
という事に尽きます。
デザインや間取りは目に見えることなので好き
嫌いで判断できます。購入価格が多少安くても
光熱費や修繕費などのランニングコストが高い
と最終的に高くつきます。
これは間違いのない事実です。
断熱性能や施工を無視した構造だと
夏は暑い 冬は寒い
年中結露する
補修費が頻繁に発生する
など不快な思いをすることになります。
仕様の低い住宅のは次の通りです。
屋根①・・コロニアル、スレート、シングル材
⇒安いグレードのものは15年程度で劣化します。
放置すると雨漏りの原因にもなります。
屋根②・・・ 北流れの勾配屋根
⇒ 太陽光設置不可
近い将来やってくる電力自給生活に対応できな
くなります。
北流れ2寸勾配あると発電量は通常の50%減
となります。
外壁・・・14mm釘打ちサイディング+シーリング
⇒10年程度で劣化します。
放置すると雨漏りの原因になります。
断熱・・袋入グラス・ロックウール、1種スタイロフォーム系
⇒光熱費増加・壁内結露
エアコンが効きにくいので夏は暑く、冬は寒い
新築なのに光熱費が高い原因の一つです。
窓・・・ アルミサッシ、普通のペアガラス
⇒ 光熱費増加 結露 カビ発生
新築なのに光熱費が高い原因の一つです。
木材・・・ グリーン材
⇒壁内結露 クロス裂傷
乾燥をさせてない木材の事です。
高性能住宅には使用してはいけない材料です。
給湯・・・ プロパンガス
⇒光熱費の大幅増加
強い火力など料理にこだわりがなければオール
電化が安くなります。(ただしエコキュート)
オール電化+太陽光発電
又は
石油給湯器+太陽熱温水器
が最も光熱費が安くなる組み合わせです。
換気・・・ 浴室換気のみ
⇒換気ができない・湿気がこもる
こんな酷い家は殆どないと思いますが、
実際にはあります。
第3種24時間換気は最低限です。
信じられないかもしれませんが、上記の要件を
満たした建売住宅が市場の90%を占めている
のが大分県の現状です。
水周りだけ進化して、構造体は20年前の住宅
と同じ仕様です。
このような家を買うとどうなるのか
20年経過すると
補修費が高い
光熱費が一生高い
ママ友の家の快適性に驚く
結露で躯体が損傷し、30年位の住宅寿命
となります。
なぜこんな家を作るんだと怒りたくなるのが
消費者の心情だと思いますが、
理由は明白です。
事業者側からすると・・・
消費者に見えにくい構造部分を安く仕上げて、
見た目を良くしたほうが売れやすいからです。
注文住宅も同じです。
施主は10年後に後悔することになります。
他にも施工レベルの問題などありますが、
一般の方は 相当勉強しないとわからないと
思います。
建売を買うときはこのコラムを印刷して、上記の
ポイントを営業に質問してみてください。
それで見抜けます。
営業が答えられなかったり、そんなの嘘ですよ
とか言われたら相手が嘘をついています。
「会社と自分が儲かればそれでいい
お客の将来のことなど考えてないよ」
と思っているはずです。
お客さんに見せる笑顔や優しさは偽りのもので
ある可能性があります。
私はもっと若い頃、
大手ローコストメーカーに建売を外注していた
ことがありましたが、その際に営業に質問しま
した。
私「他社は断熱材は何を使ってるんですか?」
営業「あそこは石膏ボードですよ」
不信感が確信に変わったタイミングでした。
自分で商品を考案し、建築をしようと
心に決めた瞬間でした。
結構過激なことを書きましたが、
最近 大分県にも最悪の建売を建てる大手が進
出しており危機感を感じています。
どこの会社とは明記しませんが、
上記最低仕様のフルセットです。
職人さんにも安い単価と短い工期で
発注しています。
真面目に仕事をするはずがありません。
日当1万円 年収250万円の社会保険無しで
真面目に仕事しますか?
暇な三流職人が集まる可能性が高くなります。
「住宅営業 設計 現場の 三位一体」が
成立しなければ良い家を建てることは不可能です。
そんな簡単なものではありません。
FPの資金計画相談だけでは良い家は建ちません。
年間100棟やってるから安心ではありません。
私ははっきり言います。
・弊社で建てたほうが良いですよ
・大手メーカーで建てたほうが良いですよ
押し売りするつもりは全くありません。
ですが 上記仕様の家は 絶対に勧められません。
この思いが少しでも社会に届いてほしいですが
なかなか難しいのが住宅業界です。。
この業界の闇は深いと感じます。