COLUMN 社長コラム

シロアリの話③ 被害データ

2020.10.31

シロアリ被害データ

大分県のシロアリ被害は 約38%の家屋に発生しているが、既に被害を被ってヤマトシロアリが放棄したコロニーも含まれると思われる。

大分県には当然だがイエシロアリも生息している。

大分市の場合は海岸付近、別府市は九州横断道路より北の地域に多く生息する。

被害の状況は

ヤマトシロアリ80% イエシロアリ20%

カンザイシロアリ1%以下となっており、ヤマトシロアリによる被害が最も多い。

 

在来工法よりツーバイフォー工法の白蟻被害が多いという主張は、国土交通省の「シロアリ被害実態調査報告書2013」を見ても読み取れない。シロアリ被害に工法は殆ど相関性はない。また木材の「腐朽」についても工法による相関性はない。

シロアリ駆除業者へのヒアリングにおいても工法による相関性は確認できないとのことだった。

つまり、

工法によってシロアリの被害が拡大するという主張は誤りである

基礎断熱や蓄熱システムにより床下を温かくすると、本来6℃以下で活動停止するはずのシロアリの活動が活発化するため、この工法にはリスクがあると考える。

 

防蟻処理5年の保証が切れた後、放置した住宅は被害が増えているというデータは存在する。しかし、保証が切れたからといって、即座に高確率でシロアリが侵入するわけではない。

保証切れを放置していて、シロアリ被害のない住宅も多く存在している。

 

ヤマトシロアリは前述の通り行動範囲も狭く、羽アリも殆どが死滅するので、今まで被害が無かった場所に突然被害が発生するのは考えにくい。

イエシロアリの場合は行動範囲が広いため、近くに生息していて、5年間の防蟻処理の間は被害が大きくならなかったが、防蟻効果が切れたため侵入が容易になったということは考えられる。

シロアリの被害に遭うか否かは運の要素も大きい。

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