COLUMN 社長コラム

湿気(結露)と合板の関係性について

2019.05.11

建物の寿命を縮める原因となる結露は、ご来店さ

れるかなりの方が気にされています。

結露の発生度合いは、構造躯体の作り方によって

変わってきます。

(もちろん地域にもよります)

ツーバイフォー工法の場合には 躯体の外周に

「構造用合板」が必ず施工されます。

在来軸組工法の場合でも 耐震性や気密性を向上

させるために、「合板」を貼るケースが増えてい

ます。

ですので、湿気の問題は 工法の問題ではなく施工

の問題です。

この「合板」ですが 耐震性、気密性の向上という

利点はあるのですが、結露に対してはマイナスに

作用します。

洗濯物の室内干しや鍋料理をして室内で発生した

水蒸気は外壁と透湿防水シートの間にある通気層

に抜けて外部に放出されます。

ここで「透湿防水」という言葉が出てきましたが、

文字通り 「外部からの水の侵入は防ぎ、室内外か

らの湿気は通す」という意味です。

合板はこの透湿防水シートよりも室内側に貼られ

ます。すると室内で発生した湿気(以下水蒸気と

いいます)が合板で遮られて壁内で液化して壁内

結露を起こし、カビの発生や躯体の腐食を起こす

可能性を高めてしまうわけです。

 

10年以上前の木造住宅は外周に合板を貼るケース

は 在来軸組工法で少なかったので このような

問題はありませんでした。

ですが 耐震性と断熱性が低いので、

地震に弱く冬は 寒い 夏は暑いなど、

デメリットの方が圧倒的に多いです。

 

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