COLUMN 社長コラム
G2グレード 高性能住宅 VS 28年省エネ住宅 壁内結露を比較
2019.10.31
お金に直結する光熱費の比較をする前に
もう一つ重要な比較データをご紹介します。
壁内結露についてです。
寒い日に窓周り、主に「サッシ」部分に水滴が
付いていると思います。
結露はカビによる健康被害や躯体腐食による住宅
寿命を縮める最大の敵です。
大分市においては次のようになります。
アルミサッシ・一般複層ガラス・単板ガラス↓
「必ず結露する」
アルミ樹脂複合サッシ↓
「生活スタイルによっては結露する」
樹脂サッシ↓
「真冬でもほぼ結露しない」
28年省エネ基準適合住宅は
アルミサッシ+一般複層ガラスの利用となるので
窓もサッシも必ず結露します。
また結露は窓周りだけではなく、
壁内でも発生します。
以下に壁内結露の比較を行います。
在来工法で建築した建物は耐震用に構造用合板を
外周に貼らなければ壁内結露の問題は起こりませ
ん。ただし地震に弱く光熱費は増加します。
最初に高性能住宅のデータを掲載します。
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測定条件は過去10年間の大分市の気象庁のデー
タのうち最も結露が起こりやすい日のデータを使
いました。
室内温度20度 湿度60%
室外温度マイナス1.3度 湿度59%
冬場に結露が出る部分は外壁側になるのですが、
「高性能住宅では結露は発生しない」
という結果になりました。
次に28年省エネ住宅でを見てみましょう。
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グラフの中の青い線と赤い線が交錯しているため
確実に壁内結露が発生します。
この条件下でこれだけの広範囲で結露が生じると
いうことは外気温がもっと高く場合も結露が発生
するということです。
壁内結露が続くと、このようになります。
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黒カビだらけで木材は腐食しています。
断熱材も黒カビだらけです。
年中黒カビの胞子が室内を舞っていることになり
ます。
壁内結露の発生は日常生活では気づきません。
20年以上経過したある日
リフォームをしようと思い壁を剥がしたときに
驚愕することになります。
この場合の修繕費は非常に高額となります。
少なくとも数百万円の補修費が必要となります。
躯体が腐食して損傷が酷い場合は、
補修が不可能となる可能性もあります。
また腐食により耐震性能が著しく低下します。
細かい話ですが、写真は合板に「OSB」を利用し
ているためさらに壁内結露を促進させています。
OSB合板はローコスト系で多用されています。
ツーバイフォー工法にOSBを利用し、壁内結露対
策を全く行わない工務店はツーバイフォー工
法を施工する資格はありません。
(OSBも対策をすれば使用は可能です)
日本は外国に比べ相対湿度が高いため、アメリカ
発祥のツーバイフォーをそのままの方法で施工す
ることは厳禁です。
少し脇道にそれましたが、高性能住宅では壁内結
露の発生確率は極めて低いので長期間・快適に・
低コストで生活ができます。