COLUMN 社長コラム
G2グレード 高性能住宅 VS 28年省エネ住宅 光熱費、35年コスト比較
2019.10.31
シリーズで書いてきましたが 今回が最後です。
年間光熱費の比較を検討します。
光熱費だけではなく、
35年間の補修費用も実際の出費に
近づけるため計算しました。
まずは 消費エネルギーです。
データ①が高性能住宅
データ②が28年住宅です。
暖房と冷房の消費電力に大きな差が出ているのがわかります。
右側の黄色の部分自家消費分41,351円というのは
高性能住宅が太陽光発電システムを搭載している
ため、昼間の電気を自家消費していることを示し
ています。売電は最初の10年は加算しません。
光熱費とランニングコストの表を掲載します。
35年間で2,926,056円
高性能住宅が安くなりました。
表を見ると太陽光を除いた光熱費の差額は
162,337円-130824円=年額約32000円程度に
なっています。
実際は気密値の差があるため、もっと光熱費に差
が出ることになります。
これに太陽光発電による自家消費を加算すると
年間 72,864円高性能住宅が安くなります。
11年目以降からは売電を加味することにより、
年間光熱費が
高性能住宅は 54,588円
28年住宅は 182,137円
となり12万7549円という大きな差が生まれ
ます。しかしこれだけでは292万円の差は埋まり
ません。理由は「メンテナンスコスト」にあり
ます。
最低基準の28年住宅は
外壁や屋根などの仕様も低いことが多いため、
補修時期が早く訪れます。
壁内結露を放置した場合の経済的損失は数百万円
と書きましたが、ダメージが軽微で補修できる
場合は約400万円位は必要となります。
結露被害まで加味した差額は「700万円」近い
差となってきます。
家の購入を検討する際、
なるべく初期費用を安く抑えたいと考えるのは
月額支払額(支払総額)を減らしたいからだと
思います。
では実際の月々の支払額を比較してみます。
★28年省エネ住宅の場合★
35年間
ローン支払い額 毎月44,036円
光熱費支払額 毎月15,200円
合計月額59,236円
★高性能住宅の場合★
当初10年間
ローン支払い額 毎月49,682円
光熱費支払額 毎月 9,100円
合計月額58,782円
11年~35年間
ローン支払い額 毎月49,682円
光熱費支払額 毎月 4,600円
合計月額54,282円
高性能住宅のほうが35年間月額支払額が少なく
なります。
さらに定期的に発生するメンテナンスコストは、
高性能住宅のほうが安く抑えられます。
初期費用を上乗せすることで。。。
1.月々の支払額を抑えられる(当然総額も安い)
2.メンテナンスコストを抑えられる
3.住宅の資産価値が高まる
4.室内がいつも快適となる
5.室内が快適なので子供の健康被害も少ない
と良いことばかりになります。
当然ですが、
光熱費や修繕費はローンが終わった35年経過後
も発生します。
新築を建てるのであれば
+200万円は「初期投資」として 高性能住宅を
選択したほうが後から返ってくるものが大きい
ということは明白です。